01山ではどうしても濡れる
登山でかく汗の量=2リットル
登山では、想像以上に大量に汗をかいてしまうものです。
体重60kgの登山者が6時間行動した場合の汗の量は、約1800mlといわれています。
7時間行動であれば、約2100ml。
2リットルの汗が、ウエアを濡らし続ける
2リットルもの大量の汗で、ウエアがびっしょり濡れてしまう。
それが登山のまぎれもない事実です。
晴れていればもちろん、雨の日の登山も、同じように汗をかきます。
レインウエアをしっかり着ていても、なぜか内側のウエアが濡れてしまったり、じっとり湿ってしまう。そんな経験があると思います。
これは、わずかなフードや袖口の隙間から浸入した雨や、重ね着による衣服内温度の上昇によって蒸れて汗が結露するため。
思ったほど速く乾かない速乾ウエア
かき続ける汗の濡れに対応するため、私たち登山者は速乾ウエアを着ます。
しかし、速乾ウエアが、そこまで「速く」は乾かないことをご存知でしょうか。
一般的な速乾ウエアの乾燥速度は約70分。
コットンに比べれば実に3分の1の時間で乾くことから「速乾」と呼ばれていますが、濡れた状態が1時間以上続くのを、果たして、安全快適と言ってよいのか?
ウエアが乾くまでの間、ゾクゾクとした冷えを感じたり、身体が震えたり…
乾燥時と比べ、ウエアが濡れているときには、低気温や風の影響を大きく受けます。
速乾ウエアだけを着ていれば、「汗冷え」が抑えられるわけではないのです。