今回のルートは、ゲレンデトップからわずか400m程のハイクアップで、約1000mの標高差を滑る事が出来る、非常にメジャーなルート。しかし今回私を除いたメンバーにとって、前回、前々回ともに天候と雪に恵まれず断念したという、3度目の正直となる挑戦。良い雪に出会う確立が高い分、それだけ好天に出会える機会が少ないといえる。しかし今回は雲ひとつない晴天。期待せざるを得ない。
【山行日】2017年2月4日
朝イチのゴンドラに並んだが、既に長蛇の列となっていた。
トップリフトを下り、登りはじめた時点で先駆者のトレースが何本も付いている。
適度にジグが切られた上りやすそうなトレースを選び、のんびりと歩き始めた。
尾根上でルートも分りやすく歩きやすいが、かつて雪崩による事故も発生しているポイントもあるようだ。樹木が少なくなる急斜面では、先行トレースに惑わされず、慎重にラインを選びたい。
2時間ほどのハイクアップで、前山ピークにたどり着いた。
滑り出す前に、ルートとビーコンの動作を再確認。
山頂から、妙高を右手に見ながら痩せた尾根の上を少し下り、ドロップポイントへ降りた。
ドロップポイントからは広い尾根を下る。
トップで入山したグループから、かなりの遅れを取っていたはずだが、嬉しいことに目当ての斜面はノートラックであった。
メインディッシュを終え、トラバースを始める前に軽いブレイクを挟む。
昼食を取りながら、少し先まで落とすかすぐにトラバースを始めるか話し合った末に、もう少し欲をかくことになった。
非常に気持ちの良いツリーランであった。
しかし、どうやら欲張って落としすぎたようだ。
小さい沢をふたつほど越えてから、本来の想定していたルートへ戻る。
心配していた渡渉点は問題なく埋まっていた。
渡渉点に向けて、急斜面を落とした後は、左岸に注意しつつ急いで通過。これであとは軽いトラバースでスキー場へ復帰のつもりであったが、予想外の腐れ雪に苦戦し、最後の最後に大汗をかいてしまった。
結局この日は、最後まで天候に恵まれた。
登りが短く体力的にやさしいルートで、尾根上の斜面もキツくなく非常に快適であった。
雪が少ない時期は、渡渉点が埋まっていないこともあるようなので、入山前に情報を得る必要がありそうだ。
ミッドレイヤーに悩んだ末、ドラウト®レイフーディを選んだ。
朝の厳しい寒さの中でも温かく、小汗をかき始めても蒸れることなく、また胸まで下ろせるジップのおかげで、快適に行動できた。