長ーいアプローチさえこなせば、見渡す限りのスキーパラダイスが広がっているのが黒部源流エリア。しかも人もほとんどいない。
私にとって、もっとも好きなスキーエリアで、毎年訪れるのが恒例になっている。
本来はゆっくり日数をかけて滞在したいところだが、今年はGWに行き損ねたので、ちょっともったいないが赤木平をベースにした一泊二日のプランで訪れてきた。
■アクティビティ日:5月20・21日
飛越トンネル手前、1km程度のところで、雪崩のデブリに阻まれる。雪は完全に溶けていたのに残念!ここから板を担いでスタートだ。
いつもながら長い飛越新道のアプローチ。寺地山の南西尾根に上がる1660m地点から、シールをつけて登ることができた。この時期としては上々だ。
ようやく北ノ俣の正面に。稜線に抜ける地点は雪がつながっていないと壮絶な藪こぎが待っている(過去の経験・・・)のがわかっているので、見極めが重要になるが、今年はギリギリつながっていることに賭けてみることに。
北ノ俣の避難小屋まで車を出発してから5時間弱。ここで泊まれば楽だが、今日はもうひと山越えるつもりだ。強烈な日差しで、日影がありがたい。
北ノ俣岳への標高差600mの上り。暑い!
雪は首の皮一枚つながっていた。
北ノ俣岳山頂到着。動くには暑いが、のんびりするには抜群の気候だ。
少し後ろを登っていた知人パーティも登ってきた。彼らは北ノ俣避難小屋泊まりとのこと。今回、唯一出会った他パーティだ。
初日のお楽しみ、赤木平への滑走。黒部源流の山々をバックに滑る。
赤木平は素晴らしいテン場。正直、一泊二日ではもったいないところ。
ここをベースにすれば、薬師も黒部五郎も、雲ノ平を越えて祖父岳あたりも、日帰りで行ってこられる。今度はそのプランをやるか。
翌朝も快晴だ。薬師岳をバックに歩き始める。
赤木平からトラバース気味に登りつめて中俣乗越へ。さらに黒部五郎岳に向かう。途中、縦溝が結構ひどかったが、黒部五郎の斜面は実にきれいだ。
黒部五郎岳山頂到着。黒部源流の山々の中心に位置する山深いピークだ。
北面を滑降。雪質は超快適なザラメだった。8の字を描くシンクロスキーで遊ぶ。
アップダウンを避けるため、地形図を慎重に読みながら、標高2350m付近からトラバースに。シールを貼り直すことなく、赤木平直下まで効率よく行くことができた。
シールを張り直して、100mほどの登りで赤木平に戻り、テントを回収して帰路へ。
もうひとつのお楽しみ、北ノ俣岳西面もグッドコンディションだった。
残雪期も終盤になると、ドラウト®センサーの適度な保温性が使いやすい。登りでかく大量の汗も難なく処理し、まだまだ冷え込む夜にも対応可能だ。