トップランナーでありながら「冬はあまり走らない」という山田琢也。なぜなら、冬になるとクロカンスキーヤーになるから。
それには、単に雪国だからとか、滑りが好きだからだけでなく、3つの「いいこと」があるようです。
冬の体育の授業はクロカンで、全校児童の半分以上はクロカンスキー部に所属し、放課後も友達とクロカンをする…私の母校、木島平小学校はそんな所でした。
私ももれなくクロカンでオリンピックを目指し、そこそこ成績も良かったので小学校から大学までスキー部に所属し、2004年から2007までの三年間はドイツのクラブチームでも活動する機会にも恵まれました。
クロカン一筋で、そしてメジャースポーツだと信じて止まなかった山田少年は後に日本のクロカン事情を知ります。一番印象的だったのは大学時代でした…
「鼻水垂らしてやるやつでしょ」とか「あ~!飛ぶやつ」とか「クドカン!?」とか…
大学時代の合コンにおいては、スキー部と言うと=アルペンスキー部なわけで、マイナー部活のマイナー種目をいちいち説明するのが面倒で最終的には「そんな感じ」で済ませてしまう技を覚えました。ずいぶん肩身の狭い思いをしてきたのです。
しかし、ヨーロッパに渡るとそのイメージが一変、毎週のようにWC(11~3
鼻水を垂らすイメージ、、、って言うのは正直、私自身にもあったのですが、本当はもっと気持ちが良くて、かっこいいスポーツなんだと思うようになりました。
そう、クロカンはかっこいいし、トレーニングになるし、そして何より面白い!
ってことで私が冬になるとクロスカントリースキーヤーになる3つの理由をまとめました。
持久系スポーツNo1です!
持久系スポーツの能力を表す指標の一つに最大酸素摂取量というのがあります。これは簡単に言うと長時間動き続けるために必要な酸素を身体に取り込む能力を示します。いろいろなスポーツのトップアスリートを比較した時に、この値が最も高いのがクロスカントリースキーなのです。
走ることに比べて上半身の筋力も使うため効率的に全身持久力を向上させます。またテクニックは四つ脚で走っているイメージで、コアの筋力も自然と鍛えられます。あとは平地や下りは走るよりも圧倒的にスピードが速い(慣れれば)ので、その疾走感は病みつきになるでしょう。
トレイルランナーになって驚いたのは、怪我をしたまま走っている人がとても多いという事です。
走るという運動は非常にシンプルで、極端に同じ筋肉しか使いません。1年中走り続けて、同じ部位を酷使していたら、そりゃオーバワークで痛いところも出てくるのが当たり前です。また痛みが出ても、走り続けるのでいつまで経っても怪我が治りません。
ではどうしたらいいのか?
走る事をやめるのが一番です。走る事以外の方法で持久力を養ってはどうでしょう?別の種目をする事で見違えるほどリフレッシュします。マンネリしがちな走りに新たな発見もありますし、一見関係のない部位が鍛えられることで、走る事にも活きてくることは私が身をもって感じています。
冬は寒くて走りに行くのが億劫になりますよね。だからこそ雪で楽しみましょう。スキーができる日本にいるのにクロカンを知らないのはもったいない! 冬はクロカンで身体を鍛えましょう!
ほら、いいことしかないでしょ!!ってことで今年の冬は一緒にクロカンしませんか?
1/10 TOKYO BASEでイベント開催! 山田琢也の「トレイルランナーのための冬の新しい遊び クロカンスキー」・開催日時:1/10(水) 19:00~20:00 |
マルチアクティビティプレイヤー
山田 琢也
1978年長野県木島平村出身。全国各地のトレイルランニングレースでは表彰台の常連者でありながら、今なおクロスカントリー・マウンテンランニング・MTB等で、地元を遊びつくすことを身上とする、マルチアクティビティプレイヤー。finetrackエグゼクティブパートナー。