雲上の白馬。気温の高い日が続いた後、再び西高東低の冬型の気圧配置で気温も低め。数日前に若干の湿雪が降ってからの降雪は無し。雪のコンディションとしては良くない中、栂池から猿倉をつなぐ金山沢を滑降してきた。
■コース:栂池自然園⇒金山沢⇒猿倉・二股
【日付】2018年3月10日
栂池高原スキー場のゴンドラリフトと春の運行がスタートしたロープウェイを乗り継いで自然園へ。ビッグバーンを抱えつつスキー場トップからアプローチできる白馬乗鞍エリア。今朝は臨時便も出ており、次々と自然園駅に人が上がってくる。
今回我々はメジャールートの乗鞍岳ではなく金山沢を滑るプランのため、自然園を通過する。出発時、視界悪くガスの中だったが、天気予報は回復傾向。稜線も見えてきて期待が膨らむ。
自然園を過ぎる頃にはガスが切れ始めたかと思いきや、どうやら雲の上に出てしまったようだ。
目の前に迫る雪山の稜線だけでなく後立山から妙高までの大展望が広がる。
雪のコンディションが非常に気になるところであったが、暖かい日が数日続いた後、再び気温が下がったことでカリカリに。シール登攀するもグリップしづらい状況。
今回の滑降ラインは2プラン組んでおり、条件が良ければ小蓮華手前の2612mピークまで登攀して稜線から滑るプラン。もう1つは稜線直下2300m付近から金山沢にドロップするプラン。今日は雪面も硬く、稜線までの最後の急登をシール登攀するのは難しいと判断し、後者を選択。
少しでも雪が緩んでくれればと2300m地点の雪原で昼食兼ねて大休止。雲海と雪原の境界線がないようで、まるで雲海の上で休んでいるような、はたまた果てしなく雪原が続いているような世界。
ストレッチして、いざ!
先陣を切って雲海の金山沢に飛び込む金山。
続けとばかりにドロップ。
ただし斜面はどこもガリガリ。残念!
沢のガスに飛び込んでいく。
金山沢を滑った後は猿倉を経由し、車を予め回送しておいた二股まで長い林道を滑ってツアーを締めくくった。
3月ともなると陽射し降り注ぐ雪上では登攀時に汗ばむこともしばしば。今回のツアーでは適度な保温力を備え、動きやすいメリノスピンライトをチョイス。調湿性も備えた天然メリノウールと高機能ポリエステルのハイブリッド=メリノスピン糸を使用したベースレイヤーにより、シール登攀から滑降まで快適に行動を続けることができた。