正面にどっしりとした焼山の溶岩ドーム。そして、周囲には火打山を筆頭にずらりとスキー向きの名山に囲まれた積雪期の焼山北面台地は、日本の山岳風景の中でも屈指のロケーションの一つと言えるだろう。
以前、笹倉温泉から日帰り火打山と、高谷池泊まりで笹倉温泉に抜けるツアーで訪れたことがあるが、あまりの素晴らしいロケーションに次来るときは、絶対ここにテント泊しようと思っていた。
絶好の晴天に恵まれたこの週末、台地にテントを張って北面台地と火打山のバックカントリースキーを楽しんだ。
※焼山は、2016年3月2日からの想定火口内(山頂から半径1㎞以内)の立ち入りが規制されていますので、計画の際はご注意ください。
■アクティビティ日:2018年3月31~4月1日
■3月31日
まだ薄暗い、朝5時過ぎ笹倉温泉を出発する。
北面台地上のテント泊予定地までも距離6㎞、標高差800m程度はある。
北面台地末端標高1250mの小尾根上にテントを張る。ようやく身軽になった。
この日は周辺の適当な斜面を登っては滑って遊ぶことにした。
素晴らしい斜面は、それこそいくらでもある。
夜。月明かりに照らされた北面台地も素晴らしかった。
■4月1日
この日は、火打山がターゲットだ。
北面台地から火打山に行くルートとして、影火打直下から北西の沢を辿るルートは滑ったことがあるので、今回は北尾根経由のルートを通ることにした。朝6時にテン場を出発。
1350m付近で賽の河原を渡り、広い沢に入っていく。
地図上の1740m標高点の南の沢がやや斜度が緩そうなので、ここから北尾根にとりついた。先行パーティもあり、結構知られたルートのようだ。
朝一で斜面はまだ硬いが、何とかシールのみで登り切れる程度だった。
北尾根の北西に伸びる枝尾根上まで出れば、斜度はだいぶ緩んだ。焼山の最高の展望台だ。
枝尾根が北尾根に合流するジャンクション付近は、藪が出ていた。
およそ5時間の登りで山頂到着!
風が強いのでシールをはがしてさっさと滑走を開始する。北尾根は幅も広く滑りやすい尾根だ。
2250mピークを東から回り込むと、登りの藪は回避することができた。気持ちの良い急斜面が広がる。
尾根は次第に細くなるが、尾根線上は避け、西側の斜面を絡めながら滑ると焼山を正面に見る素晴らしい斜面が続く。
標高1900m付近から、西面の急斜面の沢に滑り込む。高度感があるが、ナイスザラメで超快適だ。
一気に滑り降りて、広い沢で一息つく。標高の低いところはかなり重い雪に変わっていた。
テントを撤収して、笹倉温泉まで、最後の滑りを楽しんだ。
春のスキーシーズンになると、天気が良いときは登りは汗だくだ。そんな時、ドラウトセンサーの程よい保温性がちょうどよい。
この時期は天気や気温に応じて、ドラウトセンサーとドラウトクローを使い分けるが、今回のような氷点下にはほとんどならない天気ではドラウトセンサーがジャストフィットだった。