とにかく今季はできるだけたくさんのBCスキーの経験を積みたい! そんな欲張りな願いを叶えられるのがこの職場の良いところで、石を投げたら週末のBCツアーを計画している人に当たる。
ドキドキの金山沢ツアーから1週間、今回も社内の仲間に誘われ、BCの聖地・妙高山へと夜通し車を走らせた。
■アクティビティ日:2019年3月16日
今回は妙高山の西側を取り巻く外輪山、三田原山から火口にドロップし、その後前山を経て赤倉観光スキー場に降りてくるルート。
杉ノ原スキー場リフトトップからハイクアップをスタートする。
この日の天候は曇り。ガスで見通しが悪い中でのハイクアップだ。
2時間弱の登りを経て、三田原山へ。外輪のその先には、本峰である妙高山がぽっこり。ガスに包まれて水墨画のように柔らかく、神秘的な景色だ。
外輪山と内輪山が織りなす不思議な山の迫力は、なかなか写真で表現できない。
ドロップポイントを見定めて、雪面をチェックし、滑降前の腹ごしらえをしていると…あれれ?
あ お ぞ ら だ ー ー !
いそいそと滑降準備を済ませたら、明るいうちに! とメンバー続々火口にシュート!
これはなかなかの雪質!
3か月前に初めてテレマークブーツに足を通したはずの後輩スキーヤー・堀。
脚力もバランス感覚も抜群の彼は、ゲレンデ練習時からその頭角を現し、ツアーリーダー髙木の判断で、まずは三田原から…と今回BC初参戦だ。
さっそくサマになっているではないか!
負けてたまるか!と張り切ったのもつかの間、思い切り転げまわる私。ゴーグルの中まで雪がモリモリ…!
どんどん滑り降りていく仲間に後れを取らぬよう、あわててゴーグルに入った雪を掻き出すも、レンズ表面に氷がびっしりついてしまい、視界が悪い~~!
いつもながら先陣を切って滑り下りたK氏が、外輪山を滑り降りてくる私たちの写真を撮ってくれていた。
視界不良で前進するのがやっとの私はと言えば…。楽しそうに滑り降りる仲間たちを横目にチッと舌を打ったのはナイショである。
みんなよりずいぶん遅れて火口まで降り、ゴーグルを外したら、ようやく世界がクリアに見えた。
これは美しい~!
ついさっきまで歩いていたはずの外輪稜線を見上げながら、心地よくトラバースを開始。
前山からは気持ち良いツリーランを楽しんだ。
ビギナー同士、堀とはしゃぐ。
滝沢尾根を滑降し900mまで標高を下げ、沢が出てくる前に左岸側へ渡り赤倉観光スキー場へ合流。
思わぬ晴れ間に、妙高山からすてきな贈りものをもらった1日だった。
スキーシーズンに入ってから毎週酷使しているのが、エバーブレスグライド。ジャケット50デニール、ボトムス70デニールという厚手生地ながらも、タテヨコに伸びるストレッチで、転ぶ・回る・埋まる…を繰り返す滑降技術の未熟な私でも、ウエアのつっぱりによるストレスを軽減できる。ボトムスは雪の侵入を防ぐビブタイプなら、おなかの冷えも防げて一石二鳥だ。