DRY LAYERING ドライを重ねる 5レイヤリング

投稿者: 岩出 赳  ■写真:岩出・吉田

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スタッフの遊び記録
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「GW沢に行きませんか?」そんな一声から始まった台高山脈縦断連続遡行。その道程は、台高山脈縦走路を軸として2本の沢の遡行を織り交ぜ、50㎞に及んだ。今回の山行は奈良をよく知る先輩が温めていた計画である。しかし、私にとっては初の関西の山に沢。期待と不安に胸を高鳴らせ台高山脈へ向かった。

■山行日:2019/05/01~04
■コース概要: 高見山 - 明神平 - 池木屋山 - 大和谷 - 大和谷支流地池谷 - 台高主稜線 - 日出ヶ岳西ノ谷 - 日出ヶ岳

■5/1

高見山ー明神平。
朝一番、交通機関のトラブルに見舞われるも、同行者の機転で難を逃れ、午前のうちに高見山登山口に到着した。初日は高見山から明神平までだが、決して短い距離ではない。あいにくの雨の中、道を急いだ。

■5/2

明神平ー大和谷。
朝、濃霧が立ち込める中、明神平から歩き出す。
途中ガイドを誤り、枝尾根に迷い込む痛恨のミス。一息ついて、縦走路を辿りなおすが、目指す大和谷は遠く、ビハインドが響く。大和谷への下降路に入ると急傾斜の下り、かつ迷い易い地形となった。地図を片手に慎重に尾根を降る。この日は想定していた地池谷まで達することができず、大和谷出合までの行動となった。

濃霧を抜け、待望の晴れ間となった。

ようやく目にした稜線からの眺め、目指す峰はまだ見えない。

気を取り直してナビゲーション。

急斜面かつ迷い易い大和谷への下降路。

■5/3

大和谷を少し下ると、目的の地池谷に出合う。地池谷についての情報は地図一枚、今回の山行において最大の懸案事項にして最高のお楽しみ、蓋を開けてみれば、地池谷は巨岩の詰まったチョックストーン滝に始まり、ゴーロ帯を経て、大滝に終わる変化に富んだ沢であった。

二俣を左に進み、見上げると40mはありそうな大滝。まくのも時間がかかる。ここはサブ案の右俣を進路に取った。右俣から廃林道に上がり、今度は台高山脈縦走路へ復帰するために尾根を目指す。
尾根は道がついていないため、地形図を頼りに慎重に取りつく、登ってみればあっけのないもので、難なく縦走路へ復帰できた。

しかしながら、幕営点ははるか先、この日も目いっぱい歩きとおした。

早速、巨大なチョックストーンが行く手を阻む、その様相にいてもたってもいられずに取付く。

右岸には廃道と思われる踏み跡が残っていた。廃道の梯子を一部使いながら慎重に滝をまく。気分はエイドクライミング。

ダムを超えるも流域幅はまだまだ広く、今度は巨岩のひしめくゴーロが待ち受けていた。抜け口のフットスタンスがなく肩を借り、ショルダーアップで突破!今度はスリングで。お互いを引っ張り上げていく。

休憩地に熊の爪痕 この山域では人よりもはるかに多くの獣と出会う。

小滝が連なり、どこまでも楽しませてくれる。

左俣の大滝、これを登るには登攀具が足りない...後ろ髪をひかれつつ右俣へ進路をとる。

縦走路へ復帰、まだまだ先は長い。

5/4

最終日、ハイライトの西ノ谷の遡行。
西ノ谷は明るく、地池谷と対照的な優しい渓相がどこまでも続く。旅の終わりにふさわしい。然したる悪場もなく、遡行を終え、登山道へ戻る。日出ヶ岳を経由して大台ヶ原を後にした。

西ノ谷のなめ床、久しぶりの感触に思わずニンマリ。

二条の美しい滝、盛夏に釜を泳ぎたいものだ。

源流が近い、旅も終わりに。

 

 

時に大胆なムーブで滝を超え、時に密藪をかき分ける。そんな沢登りでウォーターレイヤリングに合わせるパンツの選択は悩みどころだ。だが、今回履いたトルネードパンツは私の動きにどこまでも追従し、藪漕ぎにも耐えきった。ストレッチ性と耐久性を併せ持つトルネードパンツは沢登りに最適だ。

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