連休前になると直前まで天気の機嫌をうかがってソワソワ…。当初、黒部・立山エリアで年越しを計画していたものの、好天の見込みが無く、山域の変更を決めた。人で賑わう山は避けつつ、低気圧から逃れ、穏やかな年越しをするための行き先は…? (学生時代、甲斐駒ヶ岳〜光岳を繋げて一度縦走したことはあるが、特に南アルプス南部は再訪する機会がなかなか無かったため、久しぶりでウキウキ。おやつも大量に買い込んだ!)
■山行日:2019/12/30~2020/1/3
初日は林道歩きから。入山日は予報通り雨、傘をさして歩く。途中に雨宿り小屋があり、土砂降りになったタイミングで小屋で休憩。便ヶ島が初日のゴールだったのでのんびりおやつを食べながら小降りになるのを待つ。(漫画もいくつか置いてありましたよ!)
2日目は暗いうちから出発。尾根を上がり、聖平の冬季小屋を目指す。この日の核心は稜線までの急騰ではなく、西沢渡の手動ゴンドラだった(私的に)。沢の水量も多く、渡渉には自信がなかったため、人と荷物を運ぶのに3往復した。上半身がまだまだ鍛え足りないので、腕が終了。
標高1800mくらいからちらちらと積雪が見え始め、冬山に来ていることを再認識した。日も昇り、しばらく無風の樹林帯を登り続ける。まだまだツボ足でOK。
分岐に近づき、樹林帯を抜け出すと外は真っ白だった。厳しい世界…。だが割と分岐からすぐに聖平小屋につくので、あっさりしんどい思いは終了、綺麗な冬季小屋へ。
聖アタックの日。雲ひとつない明け方の空の下、軽い足取りで登る。小屋をベースに、ピストンは荷物が軽くて楽しむ余力が生まれるので良い。
朝の時間はあっという間。
ワカンからアイゼンへつけ替える。
振り返ると案外急登だったような…。
山頂直下からは突風!突風!突風!寒い!でも雲一つなくて快適!
頂上到着。置いておいたザックも徐々に風に動かされて逃げてしまう…
頂上からは遠くに北アルプスもはっきり見えて写真撮影もゆっくりしたかったが、強風に心が折れてしまい、一瞬で風を避けられるところまで降りてしまった。
無事全員で登頂し、時間に余裕をもって小屋へ帰って来た。餅を焼いて食べたり正月らしいこともする。
翌日はお隣の上河内岳へ。この日も晴天で星と月が綺麗だった。前日に登った聖岳が朝焼けのグラデーションに染まる(紅聖と呼ぶことにする)のを眺めつつ、足跡のついていない雪面を楽しむ。
この辺りはどこにいても富士山が近くにドンと見えるので絵になりますね!
贅沢に時間を使って楽しんだ。天気にも恵まれ、お餅も食べたし、良い年末年始だったな〜。冬季小屋利用で楽々だった。帰路で気付いたのだが、なんと西沢渡にはゴンドラを使わずとも渡れるような小さい橋(板)があったみたい。
暖冬と言われるこの冬もでも、さすがにこの時期のアルプスは冷え込む。体は濡らさず、暖かく過ごしたいというシーズンに、ドライレイヤー®ウォームはぴったりの1枚だった。山行中ずっと着たままでも臭いが気にならなかった。