未踏の洞窟を探検する洞窟探検家であり洞窟写真家である吉田勝次さん。洞窟という特殊な世界を探検し続ける彼は、独創的なキャラクターもあってテレビ番組にも出演多数。そんな吉田さんが洞窟の世界に入り込んだきっかけはなんだったのでしょうか。また、洞窟探検の魅力とは? エッセイを寄せていただきました。(fun to track編集部)
1994年、ある雑誌でケイビングとケイビングクラブについての特集を見たのが洞窟探検との出会いです。その記事に連絡先が書いてあったので、すぐに電話して洞窟へ連れてってもらう約束を取り付けました。
そうして初めて探検した小さな洞窟が衝撃的で。
今となって考えれば大した洞窟ではないのですが、その時は見るものすべてに驚いて感動しました。
その時、直感的に「僕は洞窟探検をやっていきたい」って思ったんです。
(洞窟探検や調査のために中国やミャンマー、ラオスなど世界を飛び回っている。 ~fun to track編集部)
それまでも登山、クライミング、沢登り、アイスクライミングと、四季を通して山で活動していて、さらに時々スキューバーダイビングをやったり。
そして本業で土木建築業を営んでいたので、それら全ての経験や知識が直接的に洞窟探検の役に立ちました。
どこも探検されつくされた今の地球。
ですが洞窟は地形的に見えない場所なので未知、未踏である可能性が高い。地球上に残された未知未踏はもはや深海と地底のみと言っても過言ではないんじゃないでしょうか。
だから地底の世界を目指す探検家は、誰も見たことの無い世界へ行くドキドキわくわくを味わうことができるのです。
洞窟内の気温は本州なら9℃~14℃です、がほとんどの活動でインナーが汗に濡れるか、水に入ることで濡れます。
そのために動きにくさを我慢してウエットスーツを着続けるものの、結局は濡れたままなので寒く、だからと言ってフリースを着たとしても濡れたらやっぱり寒い。
いずれにせよ、ひたすら我慢しないといけません。
さらに洞窟内の湿度はなんと90%以上。
洞窟の中で何日か泊まりながら探検するときは、濡れた服を干しても余計に濡れる環境です。
沢登りのように焚火で服を乾かすことも出来ません。
とにかく着たまま体温だけで乾かすのが精いっぱいのできることです。
地球上きってのドキドキわくわくを味わえる洞窟探検ですが、その世界にはこんな過酷さもあるんですよね。
数年前に仲間からいいウエアがあると教えてもらったのがドライレイヤー®ベーシックです。
「早速!」と試してみたところ、ウエアが濡れたあの不快な感じから解放されて快適! それからはドライレイヤー®ベーシックが手放せなくなりました。
洞窟の入口は、冬山の岩壁や川の岩壁、ジャングル、砂漠などなど、ありとあらゆる環境にあります。そのほとんどの洞窟内では水に遭遇して濡れます。
また、人間動けば汗をかき濡れます。そうこうして洞窟での活動を終え、外に出れば気温マイナス25℃なんてことも。
そんな洞窟探検なので、いかに濡れた身体から早く水分を離すかということは、活動に大きく影響するんですよね。
ちなみに、ドライレイヤー®ベーシックを使って以降、どんどんファイントラックウエアを使うようになって、完全武装の場合は僕の最強レイヤリングはこんな感じ。
ドライレイヤー®ベーシックロングスリーブ+フラッドラッシュ®ジップネック+ポリゴン2ULジャケット+ウエットスーツベスト3㎜。
ケイビングの場合はこの上にケイビングスーツを着ます。
濡れても快適なことに加え、洞窟までのアプローチが沢登り、キャニオニング、パックラフトを駆使して行く場合でも同じレイヤリングで対応できるのも魅力です。
これからもファイントラックのいちファンとしてウエアを使い、フィールドの環境から助けてもらいたいと思っています。
吉田勝次 よしだ・かつじ
未踏の洞窟を探検する洞窟探検家であり洞窟写真家。洞窟に関係するあらゆる分野で活躍中。
(社)日本ケイビング連盟 会長
(株)地球探検社・代表取締役
洞窟探検プロガイドチームCiao主宰
ドライレイヤー®ベーシック
肌をドライに保ち、体温を守る、メッシュのアンダーウエア「ドライレイヤー®」の定番シリーズ。finetrack独自の「撥水」技術によって、かいた汗は瞬時に肌から離れ、肌をドライにキープ。汗冷えを抑えます。
今回吉田さんには洞窟探検で使った時の嬉しさをご紹介いただきましたが、登山やトレラン、自転車などアウトドアアクティビティ全般で活躍します。