finetrackスタッフの、季節のフィールドでのお気に入りアイテムを定期的にご紹介します!
finetrackスタッフ 生産管理課 清水 憲柱
手がかじかむほど寒くはないし、決して暑くもない。集中してクライミングに打ち込むことができ、レスト時は春たけなわな自然の中でくつろぐことができる。
暑いのも寒いのも苦手な私にとって4月は最高のクライミングシーズンだ。
そんなクライミングシーズンになると、毎週末穿いているパンツがある。
「トルネードパンツ」だ。
フリークライミングは比較的衣類の自由度は高く、足上げが良ければ基本なんでも良いという人も多い。
しかし、私的にクライミングパンツはトルネードパンツ1択である。
<トルネードパンツ1択の理由>
1.裾が邪魔にならないシルエットと丈
1番の理由はこれだ。裾に向かうにつれて細くなるテーパードシルエットを採用したうえで、通常のパンツより少し丈を短く設定してある。この仕様のおかげでスタンスが見やすく、足さばきが格段に良い。
特にクラックに足を入れて登るトラッドクライミングではクラックに両足を入れて進んでいく際、通常のパンツでは裾を踏んでしまうことがある。右足のすぐ上に左足を入れて進んでいくのだが、足を入れる場所はちょうど裾の末端となり、裾をまきこんでしまうのだ。
こうなると最悪で1度足を外さなければ進めない。しかし、そもそも裾を踏んでしまうようなセクションは大概ギリギリなため、そんな余裕もなく落ちてしまう。
そんな悲劇を回避するため、絶妙な丈の長さと裾に向かうにつれて細くなるテーパードシルエットはいつも助けとなってくれる。
2.とにかく足上げしやすい、特徴的なパターン
ファイントラックへ入社する前は登山用品店にて勤務していて、良いクライミング用パンツを探して、店にあったパンツを片っ端から穿き比べていった。
登山用パンツはどのメーカーも動きやすさが優れているが、1番足上げが良かったのがトルネードパンツだった。
衣服において縫製箇所は基本的に伸びが悪い。そこで、名前の通りに縫製ラインをねじることで全方向へ生地の伸びを実現してあるトルネードパンツは、登山・クライミングパンツの中でも抜群の動きやすさを実現している。
3.薄手・軽量ながらも丈夫
クライミングパンツでは、伸びるポリウレタン混の生地か強度のある厚手のコットンの生地を使用してある事が多い。
しかし、ポリウレタン混の生地は素材特性から重くなりがちだ。また、コットンは重く乾きにくい。重く、乾きにくいパンツは高山でのアルパインでは使いにくく、また1グラムでも軽くしたい限界グレードのトライにも不適だ。
その点、トルネードパンツは軽さと強度に優れたナイロンでできているため、十分な強さを保ちながら生地の薄さを両立できている。そして、その薄さと素材特長ゆえに軽く、乾きやすい。
そんな特長から必然的に使用できる範囲は広がる。限界トライから高山でのアルパイン、また洗濯回数の増える日頃のジム用パンツから軽量コンパクトな着替えとして、幅広い用途で活躍している。
4.かゆいところに手が届くクライミング用の仕様
実際に使っていくとクライミングに向けた細かい仕様が意外と使える。ハーネスとの干渉を防ぐため腰はベルトではなく紐締めになっていたり、ボルダリングで少しの移動の際にクライミングシューズなどを吊るすのに便利な小ループが腰にあったりする点は、当初意識していなかったが使いやすかったポイントだ。
クライマーにクライミングシューズにこだわる人は多いが、パンツにこだわる人は多くない。もし、自分のお気に入りがまだ見つかってないクライマーには、ぜひ1度試してみてほしい。使い勝手の良さを実感してもらえるだろう。
スタッフ:生産管理課 清水 憲柱
2017年入社。
強くならないと登れない場所を目指す過程や、辿りついた場所から見る景色が好き。
沢やアルパインも好きだが、なんだかんだ1番好きなアクティビティはまったりキャンプ&クライミング。
今年こそはちゃんとレベルの高い山に挑戦しなくてはと思いつつも、自転車とかカヤックのような旅要素の強いアクティビティもやってみたい今日この頃。