日本海側で降った大雨。土日だが遠出して北陸方面へ駆けつけ、高原川と早月川を下った。
■アクティビティ日:2022年7月23日~7月24日
北陸自動車道の徳光SAで仲間と合流。最も降水のあった手取川は増え過ぎにつき、神通川上流の岐阜県奥飛騨温泉エリア、高原川へ転進。北アルプスの玄関口、平湯の少し下流がコース。
プットイン直下の流れ
雪融けの安定した増水に来るべき川なので、判断は慎重に。水位計は既にピークアウトを示していたが、水量はまだ多め。険悪な神岡以降のコースはやめておいたが、それでも、瀬ごとに結構な落差があり、連続する波は高く、瀞場と言えるほどフラットな区間は無い厳しいコース。
このくらいの落差の瀬は普通にある
手を休める暇はない
右岸に水門を備えた大きな堰堤があり、左岸側中洲からポーテージ。
水門への流れに引き込まれないうちに上陸して回避
堰堤を過ぎると、ほどなく右岸に杖石が聳える。
核心部直前の杖岩脇にある瀬
杖石の下流に核心部。一気に川幅が狭まって流れが殺到する巨大ドロップ。朝の下見での判断に従い、恐ろしい流れを横目に右岸でポーテージ。
ポーテージした核心部
無理はしないことだ
夫婦岩を過ぎると終盤だが、この先もまだ落差のある瀬はつづく。
後半も手を緩めることはない
夫婦岩が次の堰堤の目印
次の橋に低いが掴まったら厄介な堰堤がある。今回は右岸ベタでそのまま通過。
巻かれたらやっかいな堰堤
発電所を過ぎ、双六川と合流直下の左岸でテイクアウト。
放水口周辺は深く、複雑なボイルが渦巻く
駒止橋で右から双六川と合流
瀞場はほとんどなく、ひたすら瀬が続いているのが国道沿いからでも見える。高い技量と装備、水量が下がり始めて、コースを一通り確認して行する慎重さが必要。
[当日のデータ]
水量:西里橋0.86-0.74m
距離:15.0㎞
所要時間:2時間
使用艇:クリーク艇
前夜のうちに日本海側へ戻り、日曜早朝から富山県の片貝川へ。しかしコースは短く、水量不足だったので、諦めて同じ県内の早月川へ。
雪融け時期とは異なり深い藪
早月川アッパーセクションのプットイン地点は、雪融けの時期と違って酷い藪漕ぎ。汗だくで水面に出る。
水浴びには向かない冷たさ
前日には増水ピークは過ぎ、濁りが取れてきている。水位は下降を続けているものの、まだ多いが、前日に高原川を下ったおかげで、早い流速に順応が出来ている。
早い流れに延々瀬が続く
流速に押されて、瀬の中でルートを大きく変えるような動きは出来ない。目前に現れるホールや岩をとにかく避けつつ、行く先へ、カヤックのバウを向ける努力を継続する。
岩やホールを避けながら
高い波と散在するホール
左岸のにある発電放水口の直前、堰堤状に並ぶ巨大ブロックの間を抜け通過。
放水口手前のブロック堰堤
流速に負けないようにひたすら漕ぐ
次の橋の直下に堰堤。右岸でポーテージ。そこからは、やや拡がって流れは少し緩くなる。
堰堤のポーテージ
徐々に落差は少なくなる
砂利採取場手前に掛かる吊橋を過ぎると、テイクアウトはもうすぐ。最後はダムのバックウオーター手前で広大なザラ瀬になるが、上手く傍流に入り込み、デポした車の近くに上がる。
吊り橋まで来たらもうゴールしたようなもの同じ
毎シーズン瀬の形が変わり、ドロップではログやピンニングなどのトラブルの種が散在する。技術だけでなく、十分な装備と相応の覚悟で臨みたい。
[当日のデータ]
水量:蓑輪0.17m
距離:6.8km
所要時間:1.5時間
使用艇:クリークボート
アッパーを下り終えてもまだ昼前。もう十分だが、せっかくなのでロアセクションへも漕ぐ。
コース前半はアッパーの雰囲気を受け継いでおり、息つく間もなくウエーブやホールが襲いかかる。
序盤は結構ハード
アッパーのような険悪さはない
コース後半になると、流れの中に人工物が目立つ。巨大ブロックが堰堤状に並んだものが4〜5箇所。ブロックの狭い間をすり抜ける所もあった。今回はすべて通過できたが、ログが掛かっているものもあった。
流れは早く波は高い
コンクリブロックの障害物
ブロックによってできたシュート
北陸道や新幹線を過ぎるころ、水面が盛り上がるように日本海が見えてくる。
手前は北陸新幹線
だんだん潮の香りが濃くなって、国道やJRの橋を過ぎるとほどなく海。
国道とJRの鉄橋
流れは勢い良く沖へ出ていく。海に吸い出されてしまわぬうちテイクアウト。
ゴールはカモメ飛び交うビーチ
先の2つのコースの緊張から一転、開放感のあるコースで最高のエンディングを迎えた。
[当日のデータ]
水量:蓑輪0.13, 月形橋0.82m
距離:10.5km
所要時間:1時間
使用艇:ダウンリバーボート