10月初めの連休は木々の色づきが早い白馬へ。蓮華温泉起点の白馬岳と朝日岳を繋ぐ大定番の縦走を計画していたが、天気に恵まれず、鉱山道から下山の日帰りコースに変更。霜が降り、幻想的な雰囲気を醸し出す白馬大池の草原、小蓮華岳まで続く稜線が美しい。小蓮華岳から白馬岳に至るまではすでに積雪があり、山の上では早くも冬支度が始まったようだ。
■アクティビティ日:2022年10月9日
なんとか晴れそうな1日で、蓮華温泉-白馬岳-鉱山道を繋ぐプチ縦走を決行した。
プチ縦走とは言っても、獲得標高1800m、移動距離20kmのなかなかハードなルートである。
日中の行動時間を確保するため、3:00から登り始める。ライトの光を頼りに暗い樹林帯を進むと、周囲が見えないのが幸いし、時間を忘れて黙々と標高を上げていけた。
5:30頃には少しずつ辺りが明るくなり、太陽を出待ちする観客のように木々たちが姿を現す。
葉は赤、黄、橙、緑を纏い、空は赤と青が溶け合い紫となっていく。
明け方の樹林帯歩き
ナナカマドと小蓮華岳を望む
さて、ここからは美しい稜線歩きだ。目の前に広がる怪獣の背中のような山容と、その背を蛇行する小蓮華岳への道。
美しく伸びる小蓮華岳の稜線
雲海を望みながら、これから自分がここを歩けると思うと気分が高揚する。
少し進むと白くなりかけた白馬岳が姿を現した。そうここからは雪が出てくるエリアだ。
小蓮華岳から望む白馬三山(奥から白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳)
足を踏み込むたび、こびり付いた雪に思ったよりも足を取られる。チェーンスパイク持ってくればよかったと、自身の準備不足を悔やんだ。
白馬岳のピークに着くと雲が高く、立山・剱岳までの展望があった。
白馬岳から望む剱岳・立山方面
20年ほど前に高山病に倒れ、登頂できなかった白馬岳。やっとリベンジを果たすことができ、自分の成長と達成感に胸を撫で下ろした。
雲が少しずつ重たくなってくるのを感じ、そこからは鉱山道を急ぎ下山することにした。
普段見ることができない白馬岳の裏側(白馬村と反対側)、彩るナナカマドに見守られながら降る
紅葉真っ最中のナナカマド
しかし、この鉱山道、長いわ・ヌカるむわで、思っていた2.5倍辛く、今振り返ってみると当山行最もキツかった区間だったかもしれない。
なんとか樹林帯まで降ると、案の定、雨が降り出し、濡れた木道を歩いているときに見事にすっ転んで、ぬかるみへ。
泥だらけになりながら蓮華温泉まで戻り、長いようで短かった山旅に終わりを告げ、汗を流した。
これは余談ですが、帰路は松茸を堪能しました。
フロウラップフーディー
秋のアルプスは日が落ちると寒く、行動中は暑い、かといって行動中でも風が吹くと寒さが勝る。そんなときは防風性をもち、高い透湿性のあるフロウラップが優秀である。外からの冷気はシャットアウトし、ハイクアップの蒸れは外へ。不快感なくずっと着ていた。