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10/102024

「真冬でもクール派。1年中、クールフィットブラは欠かせません」 Vol.23 SANKAKU STAND 山崎和可奈さん

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山・川・海に囲まれた伊豆半島。登山の玄関口となる「修善寺」駅から徒歩30秒の好立地に、伊豆半島で初となるアウトドア用品店「SANKAKU STAND(サンカクスタンド)」を2021年にオープンした山崎和可奈さん(愛称:まるさん)。山との出会いによって変わった人生と、長年“山ブラ難民”だったまるさんを救ってくれたドライレイヤー®のエピソードをお聞きしました。

 

目次

    1. 北海道→関西→伊豆半島。まるさんのアウトドア人生
    2. この夏挑戦した、総距離520km・24泊の大縦走
    3. 山の魅力を知ったのは16歳
    4. 運命を大きく動かした伊豆半島との出会い
    5. アクティブに山を楽しむ女子だからこそ分かる、下着への悩み
    6. 真冬でも「クール」を選ぶ理由
    7. 1日で存分に味わえる、伊豆の「山・食・湯」

 

北海道→関西→伊豆半島。まるさんのアウトドア人生

大雪山系のお膝元、北海道旭川市に生まれ育ったまるさん。山とは無縁の生活を送っていましたが、高校生になって山岳部に入ったことがきっかけで、山の魅力の虜に。

その後大学を卒業したまるさんは、大手アウトドアメーカーに就職。日々店頭に立ち、接客を通して山の楽しさ、ギアの正しい使い方などを多くのハイカーに伝えてきました。

そして2020年、一念発起してご主人と一緒に静岡県伊豆市に移住。YouTube動画で伊豆の楽しみかたや、道具のノウハウを発信するかたわら、伊豆半島で初となるアウトドア用品店「SANKAKU STAND(サンカクスタンド)」をオープン。その後は、ゲストハウス「修善寺ヒュッテ」も始動。多方面で精力的に活動されています。

この夏挑戦した、総距離520km・24泊の大縦走


アルプス全縦断のときの1枚(写真提供:まるさん)

ーー今年の夏、日本海をスタートして北アルプス・中央アルプス・南アルプス・富士山を歩き通すという、総距離520km、24泊の全アルプス縦断に挑戦されていましたね。そのモチベーションはどこからやってくるのでしょう?

私たちのYouTube動画やInstagramを見てくださっている方との繋がりのなかで、いろいろな計画や、チャレンジの気持ちが湧き出てくるんです。

初めての大きな挑戦は、去年歩いたアメリカのジョン・ミューア・トレイルでした。新婚旅行の延長で前々から決めていたことでしたが、この時の動画をアップしたら、みなさんからたくさんの感想をいただいて。そのなかに「感動しました」というメッセージがあって、驚いたんです。

単純に考えれば、私たちが山に行くことって、一定の人にとってはどうでもいいことだと思うんです。私たちが勝手に記録を取って、動画や情報として流しているだけなのですが、それに対して「感動」や「共感」がこんなに生まれるんだ……って。


ジョン・ミューア・トレイルにて。総距離400kmを20泊かけて踏破(写真提供:まるさん)

これまでは「行ってみたい山だから役に立った」という反応が多かったんですけど、「自分でもやってみたい」「自分にはできないけれど、誰かが挑戦するのを見て楽しみたい」など、いろんな感情を持ってくださることにびっくりして。

そこから、自分たちが少しでもやってみたいと思ったら、それを実際にやってみるという考えになりました。それで実行したのがこの大縦走です。視聴者のみなさんが楽しんでくれていると、よりやる気になるというか、大きなチャレンジを続けていく原動力になっています。

 ーー全アルプス縦断の動画※1を拝見すると、途中まるさんの辛い姿もありました。ハードな山旅で支えになった出来事はありますか?

一つは、先ほど言ったようなみなさんからの応援や期待です。そしてもう一つは、ひとりじゃないことが大きくて。夫と一緒に歩いているので、このチャレンジが「私だけのものじゃない」という気持ちで頑張れたと思います。ひとりでの挑戦だったら最初の段階で辞めていたかもしれません。


ご主人の翔悟さん(愛称:もじゃさん)とアルプス全縦断にて(写真提供:まるさん)

山の魅力を知ったのは16歳

ーーまるさんが登山をはじめたきっかけは?

高校で入部した山岳部がきっかけです。私は北海道の旭川市出身なんですけど、住んでいるところから大雪山系がずっと見えているのに、登ったことはなくて。それで、高校生になって各部活の紹介みたいなのがあって、山岳部の先輩たちがスライドショーで山の写真と映像を見せてくれたんです。山に登ったときに見える景色や星空の写真を目にしたとき、「こんな素敵な景色が自分の身近にあったんだな」って衝撃を受けました。


2011年、北海道・羊蹄山にて(写真提供:まるさん)

「登山って大変そう……」という思いより「やってみたい」気持ちが大きかったので、そのまま部室に駆け込んだというか(笑)。先輩たちの雰囲気も良かったので、「ここだったら初めてのこともやっていけそう」と思い、山岳部に入りました。

 ーー実際、スライドショーで見たような景色を目の当たりにしたときはどうでしたか?

初めてテント泊をして山の上まで行ったとき、「これが私がずっと見たかった山の上で見る景色で、山の上で丸1日過ごすって、こういう時間なんだな」ってすごく感動したのを覚えています。

運命を大きく動かした伊豆半島との出会い

ーー大学進学で兵庫県にお引越しをされ、卒業後はアウトドアメーカーに就職されたんですよね。

はい。店舗勤務だったので、お客さまと山の話をするのが大好きでした。夫とは職場で知り合い、休みを合わせては山に出かけていたので、仕事でも遊びでも山のことを考えて過ごす日々でしたね。

 ーー大手企業での社会人生活は安泰だったと思うのですが、どうして起業の道を?

結婚をきっかけに人生設計を考えた時、ふたりのなかで共通していたのが「自然の近くで生活をして、もっと近い距離で登山をする人のお手伝いがしたい」という気持ちでした。「自分たちのために悔いなく生きよう」、そう思ったんです。

 ーーその夢に向かって移住先を探し、伊豆半島に出会ったと。

そうです。土地探しである日伊豆に出かけてみたら、手軽なハイキングで「こんなにもきれいな景色が見れるのか!」 と感動して。でも、伊豆の山地図を見るとたくさん小さな山があるのに、登山の情報がなかなか出てこないことに気がつきました。それに、当時伊豆半島にはアウトドアショップがひとつもなかったんです。

前職の経験から、登山を始めたいけど何を揃えたらよいかわからない、誰に相談したらよいかわからないという方が多くいらっしゃることを感じていたので、道具の相談ができるアウトドアショップの機能と、フィールドの情報発信基地という機能をもたせた「山小屋みたいなゲストハウス」をやりたいなと思ったんです。


大学時代にバックパッカーをしていた、ご主人のもじゃさん。各地のゲストハウスで旅の仲間と出会った経験から、ゲストハウスをやるのが夢だったそう(写真提供:まるさん)

その夢を掲げて2020年2月に伊豆へ移住したのですが、コロナ禍という世の中の状況や物件の条件もあって、すぐにゲストハウスを開業、とはいかず……。でも「登山をする人のお手伝いがしたい」という想いと、伊豆の登山文化にいま必要なものを考えて、まずはアウトドアショップを始めようと決意しました。


SANKAKU STAND(サンカクスタンド)があるのは「修善寺」駅から歩いて30秒、1本裏に入った通り

アクティブに山を楽しむ女子だからこそ分かる、下着への悩み

ーー話は夏の全アルプス縦断に戻りますが、24泊という長期山行、ぶっちゃけ下着ってどうしてました?

 ブラは「ドライレイヤー®クールフィットブラ」で、替えとしてもう1枚同じものを持って行きました。ショーツはあせも対策でウールにしようと決めていたので、ウールにポリエステルが混紡されたものを履いていました。ショーツも替えは1枚です。

ブラもショーツも、お風呂に入れるタイミングか、下着が洗える状況まで着用しっぱなしで、最長で10日間、同じブラとショーツを身に付けていた感じですね。


まるさんお気に入りの「ドライレイヤー®クールフィットブラ」

ーー10日間ですか。普通のスポーツブラだったら、ニオイがヤバそうですが……

そう思っちゃいますよね。でも「ドライレイヤー®クールフィットブラ」は、10日間つけていた割には全然ニオってない感じでしたね。

今回の縦走の北アルプスセクションは10日間お風呂に入れない環境だったので下着を脱ぐことはなかったんですが、使っているうちに乾きが悪くなる、ということはなかったです!


「ドライレイヤー®クールフィットブラ」の上にウール混紡のノースリーブを着用(写真提供:まるさん)

ーーまるさんがブラに一番求める機能は?

今回の全アルプス縦断で思ったのは、一番は乾きやすさ。その次にニオイにくさ、そしてフィット感です。

個人的に、長期の山行で一番ストレスなのがかゆみで、ブラが濡れたままだとかゆみに繋がりやすいのですが、それが全然なかったので、改めてドライレイヤー®はスゴいなと。さらに信頼が増しましたし、誰にでもおすすめできるなと思いましたね。

ーーお店に来るお客さんからも下着の悩みを聞くことはありますか?

ありますね。特にYouTubeで登山ブラ選びに関する動画※2を出してから聞かれることが増えました。なかにはブラの相談をしに店舗まで来てくださる方もいらっしゃいました。

「アウトドア用のブラをつけたことがないんだけど、実際どうなの?」「連泊のときは何枚持っていけばいい?」ということもよく質問されます。

 ーー当該のブラの動画では「着替えが大変だからホック付きを好んで探していた」とまるさんはおっしゃっていますよね。

最初はそうだったんです。でも「ドライレイヤー®クールフィットブラ」に出会ってからは、乾きやすいし、嫌なニオイもしなくなったので、そもそも着替えなくていい=ホックなしのブラで解決できることに気が付きました。濡れた状態が長引いて気持ち悪い、ニオイがしはじめてきたから着替えたい、そういうことを思わなくて済んじゃったので。

女性は山での着替えが大変じゃないですか。テントのなかですら多少気を遣うと思うんですよね。一番ラクなのは、着替えなくていいこと。「ドライレイヤー®クールフィットブラ」に出会えて本当によかったと思っています。

真冬でも「クール」を選ぶ理由

ーードライレイヤー®にはTシャツやブラカップ付きモデルもありますが、最初から「クールフィットブラ」ですか?

そうですね。登山ウェアのなかで一番ブラに対してストレスを感じていたので、まずブラを試してみたいな、と思い手に取った感じです。「ドライレイヤー®クールフィットブラ」をつけていると本当にすぐ乾くので、胸まわりに汗のべちゃべちゃ感が残りません!

 ーーまるさんがご愛用する「クール」は、着用時の冷涼感があって暑いときや発汗の多いアクティビティに適している特徴がありますが、ドライレイヤー®のブラシリーズには、素材違いとして適度な保温力と汗抜けスピードのバランスに優れた「ドライレイヤー®ベーシックフィットブラ」もありますよね。

そうなんですけど、わたしは真冬含め、1年中「クール」派です! というのも、ブラにはとにかく乾いてほしいんです。汗っかきという体質もあって、内側に水気を残したくない、熱を帯びたくないので、雪山でもブラは「クール」しか使っていないです。

お店にいらっしゃるお客さまにも、冬でも汗が多くてブラに水気が溜まって胸が冷たくなっちゃう……という方には「クール」で冬も行ってみてくださいってお話ししています。

 ーー「クール」と「ベーシック」、もし悩んだらどうしたらいいでしょうか。

 汗の量が多い方には、夏冬関係なく、まず「クール」を試していただきたいですね。汗冷えが一番気になる方には「ベーシック」がおすすめです。

ーー「クールフィットブラ」以外にもお気に入りのドライレイヤー®はありますか?

他も使っていますが、やっぱり出番が多いのは「クールフィットブラ」ですね。私の場合、どんな山行でも「クールフィットブラ」をベースに、他のウェアをレイヤリングしたい気持ちがあるので、状況に合わせて「クールフィットブラ」に何かを組み合わせています。

 例えば、夏なら「ドライレイヤー®クールフィットブラ」+ウールの半袖orタンクトップのベースレイヤー。冬は「ドライレイヤー®クールフィットブラ」+「ドライレイヤー®ベーシックロングスリーブ」+行く場所に合わせた素材の長袖ベースレイヤー、といった感じですね。

ーー季節を問わず「クールフィットブラ」を使われているのですね。

 そうですね。これはお客様もそうだと思うのですが、アウトドア用のブラって、普通はそう何着も買えるものではないんですよね。だからお気に入りのブラ1着を起点に、その上に着るものを季節に合わせて変えていった方が、快適にいろんな状況に対応できると思うんです。

1日で存分に味わえる、伊豆の「山・食・湯」


伊豆市と沼津市の境界にある達磨山にて。修善寺駅からバスを使って登山口までアクセスできる(写真提供:まるさん)

ーー最後に、まるさんとご主人が惚れ込んで移住した伊豆半島の楽しみかた、まるさん流のおすすめの過ごし方を教えてほしいです!

伊豆半島は山が小さいので、1日中疲れ切るまで遊ぶというより、半日くらいで山を楽しんで、残りの時間で、温泉とご飯をセットで満喫するのがおすすめです。ご飯屋さんはどこにいっても間違いないし、麓には気持ちのいい温泉がたくさんあります。海鮮はもちろん、最近はジビエの美味しいお店もあったりして、「修善寺ヒュッテ」でもいろいろと紹介しているので、泊まりに来ていただいた際はぜひ相談してほしいなと思います。

逆に言えば、伊豆のトレイルは1日あれば満足できる体験ができます。長期のお休みじゃなくても、いつもの休日に気軽に来ていただけたら嬉しいです!

【教えてくれた人】

山崎和可奈(やまさき・わかな)さん

2021年、ご主人と一緒に「SANKAKU STAND」を修善寺駅前にオープン。愛くるしいキャラとわかりやすい接客で、エントリー層からステップアップ層まで、幅広いハイカーの信頼を得ている。ギアや山行記録を発信するYouTubeアカウント「山好き移住者の日記 by もじゃまる」はチャンネル登録者数 8万人超え。修善寺駅から徒歩5分の「修善寺ヒュッテ」では、週末メインでカフェ営業もおこなっている。

▼YouTubeチャンネル「山好き移住者の日記 by もじゃまる」
https://youtube.com/@mojyamaru

本文で話題に出てきた動画はこちら!
※1 全アルプス縦断の動画:
【520km全アルプス縦断登山】最恐の縦走路で楽園の雲ノ平を目指す!船窪小屋~烏帽子岳、野口五郎岳、水晶岳を越える!7/22-23の記録#5
※2 登山ブラ選びに関する動画:
登山女子にオススメしたい!最終的に選んだ登山用ブラと過去の登山ブラとの徹底比較動画

▼まるさんのInstagram
https://www.instagram.com/moja_maru_0501

▼ゲストハウス「修善寺ヒュッテ」
https://shuzenji-hutte.com

▼山旅道具のセレクトショップ「SANKAKU STAND」

住所:静岡県伊豆市柏久保625-9
営業時間:12:00 〜 18:00 ※営業日はウエブサイトでご確認ください。
ウェブサイト:
https://sankaku-stand.com
https://www.instagram.com/sankaku_stand

構成/文 山畑理絵

 

まるさんもおすすめのドライレイヤー®クールフィットブラをはじめ、ドライレイヤー®のブラ・ブラタンクトップの基本性能をまとめたページへは以下からご覧いただけます。

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