DRY LAYERING ドライを重ねる 5レイヤリング

もう着心地を我慢しない

アウターシェルの着心地が悪い最大の理由は、生地が硬く、伸びないことにあります。
ファイントラックはこの課題に注目し、ストレッチ性を重視した防水透湿素材「エバーブレス®」を開発。ストレスフリーの動きやすさと軽量設計が実現しました。
段差で足を大きく上げたり上半身をひねったりしても、あの突っ張り感はもうありません。

エバーブレス®
アウターシェルの特長

圧倒的な動きやすさ

もも上げや腕ふり時に突っ張ることなく、岩場やクサリ場などでの大きな動きにも追従する異次元のストレッチ性を備えている為、身体にかかるストレスが軽減され、パフォーマンスを最大限に発揮できます。

袖のストレッチイメージ

機能を長期間維持する次世代防水透湿生地

エバーブレス特集ページへ

finetrackオリジナル防水透湿素材のエバーブレス®は、最高レベルの防水透湿性と耐久性を兼ね備えたポリカーボネート系ポリウレタンの多孔質膜を採用しています。加水分解による劣化スピードが極めて遅く、高い性能を長く維持できます。

防水耐久性テスト(当社試験データ)

防水耐久性テストグラフ

紫外線や、水、高温にさらされる過酷な環境下を想定して人工的に曝露し、耐水圧の推移を計測。エバーブレス®の性能低下は緩やかで性能維持に優れている。(実着用による性能低下の度合いを示すものではありません)

基本的に高いにこしたことはありません。しかし実用上より重要なのは、その性能が落ちないことです。フィールドでの使用や洗濯に伴って、ウエアの耐水圧は徐々に低下していきます。たとえ初期耐水圧が高くても、機能低下が早い素材では意味がありません。エバーブレス®は、この機能低下のスピードが遅いことが最大の長所で、新品時の防水性・透湿性が長く保たれます。ちなみに、手足をつくなど瞬間的に圧力がかかる状況で、水の浸入を防ぐのに必要な耐水圧は一般的に10,000mm以上といわれています。エバーブレス®はその2倍の耐水圧20,000mm以上を備え、それを長期にわたって維持する設計をしています。

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持続する透湿性

「実着用における実感」を重視した透湿性は最高レベルの数値を備え、雨などで濡れても高い透湿性を維持します。さらに運動量が多いときにこもる熱気は、リンクベント®を開放することで、瞬時に排出できます。

※エバーブレス®透湿性:10,000g/m2・24hr(A-1法)
※エバーブレス®3D透湿性:6,000g/m2・24hr(A-1法)

濡れた状態の透湿性能維持テスト(当社試験データ)

濡れた状態の透湿性能維持テストグラフ

エバーブレス®は湿潤時でも、乾燥時の透湿性を約83%も維持するが、一般的な防水透湿素材では約20%しか維持しない。このことから、エバーブレス®は水に濡れた状態でも優れた透湿性能を発揮することを証明。
※熱板(疑似体温)の上に、濡れた濾紙を置き、その上に試験サンプルを載せて濾紙の重量変化を測定。

finetrackでは、透湿性能の評価方法として、JIS L 1099 A-1法を採用し、すべてファブリック(製品の状態)で試験をおこなっています。これは空気層から空気層に透湿した水蒸気量を測定するもので、最も実着用時に近い方法といえます。A-1法による透湿性能値としては、10,000g/m2・24hrという数字はトップクラスの数値です。
透湿性能の測定方法として一般によく使われるのはJIS L1099 B-1法。膜をはさんで水から酢酸カリウム溶液への透湿値を測定するもので、膜が直接水に接するため(特に親水性の高いポリウレタン無孔質膜ではかなり)高い値が出ます※。エバーブレス®では、膜が吸水する短時間の値から評価するB-1法ではなく、「実着用における実感」を重視してあえてA-1法による表示を採用しています。

実際の着用感を想定した快適さ

※B-1法では高い数値が出るが、実着用ではかなり蒸れ感をおぼえる素材も多い(このような素材は、A-1法で測るとたいてい低い値しか出ない)。

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Series Lineup


スクロールできます

  • [レインウエア]

    雨の長時間行動を支える、蒸れにくいストレッチレインウエア

    エバーブレス®
    フォトン

  • [ハードシェル]

    シンプルを極めた軽量アルパインシェル

    エバーブレス®
    バリオ

  • [ハードシェル]

    冬期登攀に適したフルスペック仕様

    エバーブレス®
    アクロ

  • [ハードシェル]

    滑りも登りも雪山でマルチに活躍

    エバーブレス®
    スノーライン

リンク

季節

  • オールシーズン
  • オールシーズン
  • 冬~厳冬期
  • 冬~厳冬期

アクティビティ

  • 登山/トレイルランニング/自転車
  • 登山/アルパインクライミング/沢登り/BCスキー
  • 冬期アルパイン/アイスクライミング/冬期登山
  • BCスキー・スノーボード/冬期登山

価格(税込)

  • ¥38,500
  • ¥38,500
  • ¥63,580
  • ¥70,510

重量(Men's Mサイズ)

  • 300g
  • 370g
  • 530g
  • 570g

表地

  • 15デニールナイロンリップストップ
  • 20デニールストレッチナイロンリップストップ
  • 50デニール4WAYストレッチナイロンリップストップ
  • 50デニール4WAYストレッチナイロンリップストップ

裏地

  • 20デニールポリエステルニット
  • 20デニールポリエステルニット
  • 20デニールポリエステルニット
  • 20デニールポリエステルニット

メンブレン

  • エバーブレス®
  • エバーブレス®
  • エバーブレス®
  • エバーブレス®

ストレッチ

  • ヨコストレッチ:117%
    タテストレッチ:107%
  • ヨコストレッチ:127%
    タテストレッチ:106%
  • ヨコストレッチ:121%
    タテストレッチ:112%
  • ヨコストレッチ:127%
    タテストレッチ:127%

リンクベント®

フード

  • ヘルメット対応/フードアジャスター/音抜き穴
  • ヘルメット対応/フードアジャスター/音抜き穴
  • ヘルメット対応/ブレスベンチレーター/フェイスガード/フェイスドローコード/フードアジャスター/音抜き穴
  • ヘルメット対応/ブレスベンチレーター/フェイスガード/フェイスドローコード/フードアジャスター/音抜き穴

ポケット

外ポケット
内ポケット
  • (内ポケット)ファスナー付き
  • (内ポケット)メッシュタイプ
  • 内ポケット無
    ※内部に小物整理用ポケットあり
  • 内ポケット無

ストレッチパネル

  • 脇下・首回り
    ヨコストレッチ196%
    タテストレッチ137%
  • 背面
    ヨコストレッチ:196%
    タテストレッチ:137%

ダブルスライダー

パウダーハーネス

パウダースカート

袖口ダブルカフ

  • [レインウエア]

    エバーブレス®
    フォトン

  • [ハードシェル]

    エバーブレス®
    バリオ

    (パンツ無し)

  • [ハードシェル]

    エバーブレス®
    アクロ

  • [ハードシェル]

    エバーブレス®
    スノーライン

価格(税込)

  • ¥27,280
  • (パンツ無し)
  • ¥57,750
  • パンツ:¥58,410
    ビブ:¥68,750

重量(Men's Mサイズ)

  • 235g
  • (パンツ無し)
  • 540g
  • パンツ:470g
    ビブ:600g

表地

  • 15デニールナイロンリップストップ
  • (パンツ無し)
  • (膝上)50デニール4WAYストレッチナイロンリップストップ
    (膝下)112デニール4WAYストレッチナイロンオックス
  • 50デニール4WAYストレッチナイロンリップストップ

裏地

  • 20デニールポリエステルニット
  • (パンツ無し)
  • 20デニールポリエステルニット
  • 20デニールポリエステルニット

裏地

  • エバーブレス®
  • (パンツ無し)
  • エバーブレス®
  • エバーブレス®

ストレッチ

  • ヨコストレッチ:117%
    タテストレッチ:107%
  • (パンツ無し)
  • ヨコストレッチ:127%
    タテストレッチ:127%
    ※ひざ上部
  • ヨコストレッチ:127%
    タテストレッチ:127%

リンクベント® (サイドファスナー)

  • 大腿部から裾にかけて開放可能な大型リンクベント®
  • (パンツ無し)
  • 上下4つのダブルアクションファスナー(フルオープン不可)
  • 大腿部サイド1か所と裾一か所(裾ファスナーはブーツサイズ調整用のためフルオープン不可) ← パンツ ビブ→

ポケット

外ポケット
  • ポケット無
  • (パンツ無し)
  • ← パンツ ビブ→

サスペンダー対応

  • (パンツ無し)
  • サスペンダーホルダー付き
  • パンツ:サスペンダーホルダー付き
    ビブ:ビルトイン

インナースパッツ

  • (パンツ無し)

アイゼンガード

  • (パンツ無し)

[共通] アンチグリース

開発の背景background

ゴワゴワなシェルはもういらない。-L5開発の背景-

エバーブレス生地イメージ

長い急峻な道のりを前にアウターシェルを身につけるとき、その一着に何を求めるでしょうか。雨風が吹きつける岩稜を進むとき、アウターシェルが貢献できるのは、防水・透湿、それだけでしょうか…
防水・透湿はあたりまえ。さらなる山岳リスクの軽減のため、エバーブレス®が目指したのはゴワゴワなシェルからの脱却。「動きやすさ」の追求でした。

ゴム引きやアクリル引き、塩ビ引きの素材が主流だった40年以上前のアウターシェルはゴワゴワで、透湿性などはなく、ただ水を防ぐだけでした。動きにくく、さらにウエア内は蒸れて不快以外の何物でもなく、雨を凌ぐためだけに仕方なく着るアウターシェルでした。
そのあとに登場してきたのが、水は通さないけど蒸気は通すという孔を多数もった防水透湿素材でした。これによって、ウエア内の蒸れは格段によくなりましたが、着心地はまだゴワゴワなままで、天候が悪化すれば着るといったようなものでした。
そのゴワゴワなアウターシェルを着たまま、ただでさえ緊張を強いられるナイフリッジやクサリ場を通過したりするのは、リスクが高まります。長期縦走などのロングディスタンスでは身体にストレスが掛かり、疲労も蓄積されやすくなってしまいます。 雨が降りやすい日本ではアウターシェルの出番は多くなるため、大きな身体の動作にも追従する動きやすさは欠かせない機能です。
また、アウターシェルは雨を凌ぐためだけではなく、風から身を防いだり、身体を保温したりするのに有効なため、積極的に着ることができる快適な着心地も重要です。

防水透湿メンブレンの主な素材には多孔質系ポリウレタンと無孔質系ポリウレタン、多孔質系フッ素膜があります。ポリウレタンは、いずれも豊かなストレッチ性と透湿性を備えていますが、加水分解による経年劣化に弱いという弱点があります。湿潤環境の日本では、経年劣化への耐性も大きな課題です。さらに無孔質系ポリウレタンには膜強度にも難点があります。一方、フッ素系の防水透湿膜は加水分解への耐性は備えますが、ストレッチ性はほとんどありません。どれも一長一短。そこで、ファイントラックは理想的なアウターシェル創りヘの第一歩として「劣化しにくく、ストレッチする防水透湿メンブレン」という新たな開発に取り組みました。

促進耐候性試験機を用いて防水性能の維持を評価。人工的に紫外線、雨、高温多湿に連続してさらしている。

まず、豊かなストレッチ性と耐久性を実現するための素材として「ポリカーボネート系多孔質ポリウレタン」に辿り着きました。しかし、一番の課題はフィールドでの実着用を想定した防水透湿性を実現することです。それを大きく左右するのがメンブレンの厚みと孔の大きさや数。厚過ぎると重たくなり、孔が大きすぎると水が通ってしまう。幾度となくトライアル&エラーを繰り返してその絶妙なバランスを導き出し、「エバーブレス®メンブレン」を開発することができました。

長時間霧雨にさらす防水性試験。日本の山岳環境でよくある過酷な長雨山行を想定して実施。

つぎに、貼り合わせる生地の開発に着手。「メンブレン(防水透湿膜)」に生地を貼り合わせることで「ファブリック(生地)」にして、アウターシェルへと仕立て上げますが、貼り合わせる生地次第でその性格は大きく変わります。「メンブレン」がストレッチするのに、貼り合わせる生地がストレッチしなければ、結果としてストレッチしない「ファブリック」になってしまうからです。

丸編みニットの裏地を張り合わせ、しなやかな着心地の「エバーブレス®」(エバーブレス®フォトンなどに採用)

目指したアウターシェルは「エバーブレス®メンブレン」の豊かなストレッチ性を最大限活かしながらも、フィールドでしっかり使える強度と携行しやすい軽さ、それに快適な着心地も兼ね備えたモノ。なん通りもの表地と裏地の組み合わせのなかから、それぞれのアクティビティに理想的な「エバーブレス®ファブリック」を追求。ストレッチする布帛の表地と丸編みニットの裏地で張り合わせたオールラウンドタイプの「エバーブレス®」。ストレッチする布帛の表地にエバーブレス®をコーティングして、その上に3Dドットをプリントした特殊2.5レイヤー構造で軽量コンパクトタイプの「エバーブレス®3D」を完成させました。

3Dドットをプリントした特殊2.5レイヤー構造の「エバーブレス®3D」(エバーブレス®スリーピングバッグカバーに採用)

「エバーブレス®ファブリック」は、たしかな耐水圧と持続し続ける透湿性を備え、驚異的なストレッチ性と加水分解への耐久性も兼ね備えています。これは、世界No.1の技術をもった繊維メーカーと、フィールドでの経験をもったファイントラックが二人三脚のような開発体制だからこそ実現できた、これまでにない全く新しい防水透湿素材です。