国土の約70%を占める山岳地帯と豊かな森林を有する日本には、昔から美しくそして命豊かな沢を遡行して山頂を目指す独自の登山スタイルがあります。 それが源流に湧き出る最初の一滴が創りだす道筋を遡行しながら、森と山を巡り旅する【沢登り】です。
水に恵まれた日本には、女性的に優しく美しい沢から、その険しさにより容易に人を近づけない登攀要素たっぷりの沢まで、遡行スタイルと登攀レベルで選べる数多くの遡行ルートが全国各地に存在します。
その名の通り、沢の地形を巡るスタイルゆえに、行動の範囲が広く、自由度も高く、そして山岳全体を余すところなく遊べることから、通常の登山とは一味違う山の楽しみ方ができるのが【沢登りの魅力】と言えます。
finetrackは2004年、ウエアが濡れ続けることによる体力消耗と不快感を大幅に軽減できる耐久撥水ウエア【フラッドラッシュ®】を発表し、沢登りウエアを革新的に進化させ、アウトドアでの安全と快適さを追求し続けています。
「想像してみてください・・・
夏、やけどしそうなコンクリートに囲まれた世界からの解放を。
向かう先は、どこまでも続くきらびやかな広葉樹の森とエメラルドグリーンの清流です。
そして森を育む澄んだ水を清流魚とともに戯れ泳ぐ・・・」
沢登りは、森とその森を育んできた水や空気と一緒に過ごすことで、大きな自然の循環が感じられる遊びなのです。
そんな素晴らしい自然が身近にある日本だからこそ味わえる真夏の清涼感溢れる沢登りの魅力を、finetrackはウォーターレイヤリングでサポートいたします。
沢登りの楽しみ方は、目に映る景色すべてを体で感じることです。
新緑から秋にかけて葉の色を多彩に変化させていく山の木々や、風の動きに合わせてゆったりと動く雲、そして足元を流れる透明な水と綺麗に磨かれた岩肌など、それらを観察しながらのんびり歩くだけで、時間を忘れてしまうでしょう。
時には思いがけない森の住人に出会う事もしばしばあります。そっと見守りながら彼らの力強い生命力を支える森の息吹を感じてみてください。
源頭から水線を創り出し流れる水の道筋を辿っていくと、突然の轟音と共にダイナミックな滝に出会う事があります。
真夏の沢登りの醍醐味とも言える瞬間です。冷たい水を浴びながら滝上の静かな世界へ登攀チャレンジをしてみるのも良いでしょう。
もちろん滝の直登には、クライミングの経験と技術が必要です。登れるルートの探し方や登攀スキルのレベルアップに比例して、直登できる滝が増え、沢登りの面白い魅力はどんどん広がります。
まだそれほど経験と自信がない方は、焦らずゆっくりと周りを見渡してみてください。
不思議と滝上へ通じる道筋が山肌に見えてくるはずです。
今も昔もこの道を「巻道(まきみち)」や「杣道(そまみち)」と云い、先人たちが使ってきた道です。 でも最初のころは見つけられないこともしばしば。
経験を重ねるうちに、さまざまなルートが探し出せるはずです。
沢登りには自分のレベルに合ったルートを見つけ出し、先に進んで行ける楽しさがあるのです。
のんびり河原を歩き、大小の滝をいくつも超えて行くと、沢は右に左にくねくね曲りながらだんだんと沢幅を狭くしていきます。そのうち両側が垂直な岩壁となって逃げ道がなくなり、水線にも道を見出すことができません。 まるで上から谷を縦に切ったような風景となり【ゴルジュ】の登場です。
昔の人は「トオラズ」とも云い、先に進むことがとても困難だという意味だったのでしょう。
時期を選び天気に恵まれれば、水線にルートを見出すこともできますが、大抵は向かってくる水量に押し流されるのが関の山。 そして水線での突破が不可能なために山を大きく迂回しなければならないのがゴルジュの厄介なことろです。
しかし、そのゴルジュの先にはそれまでの困難を帳消しにしてくれるような景色が広がっているに違いありません。
突破が難しいゴルジュだからといってすぐに巻道に入らず、パーティで知恵を出し合い、弱点とルートを探し出して先の世界へ進んで行くためのチャレンジをしてみましょう。もしかしたら意外なルートや方法でゴルジュを攻略できるかもしれません。
昔の人は「トオラズ」とも云い、先に進むことがとても困難だという意味だったのでしょう。
時期を選び天気に恵まれれば、水線にルートを見出すこともできますが、大抵は向かってくる水量に押し流されるのが関の山。 そして水線での突破が不可能なために山を大きく迂回しなければならないがゴルジュの厄介なことろです。
しかし、そのゴルジュの先にはそれまでの困難を帳消しにしてくれるような景色が広がっているに違いありません。
突破が難しいゴルジュだからといってすぐに巻道に入らず、パーティで知恵を出し合い弱点とルートを探し出して先の世界へ進んで行くためのチャレンジをしてみましょう。もしかしたら意外なルートや方法でゴルジュを攻略できるかもしれません。
沢の遊びに限定はありません。
自分のスキル、興味、時間、スタイルによって選べるフィールドの広さとルートの多様さがあるのです。
でも一つだけ忘れてはならない大切なことがあります。
自然の奥深くに入っている事を忘れずに、まずは「安全」を第一に考え遊ぶこと、そして仲間や自然を「守る」という約束を自分自身と交わす事です。
次は、登山とは異なる
沢登り特有の準備について…
バリエーションスタイルやアルパインスタイルと言われる沢登りは、登山道を歩く山登りとはちょっと違う知識と準備が必要です。
沢に入れば食事の出る快適な山小屋なんてどこにもなく、ましてやすぐにサポートを受けられる場所もありません。そして季節や天候によっては景色が一変し、そこにあったはずの道が青々と成長した植物でわからなくなってしまうこともよくあることです。
準備を怠らず、地図の見方と道具の使い方をしっかり学ぶことで、予期せぬ事態と思わぬ危険を冷静に回避できるようになります。
どんな状況でも「沢登りは楽しい!」と感じられるように、まずは情報をしっかり集めて今の自分に適した沢と森を選びましょう。
地形図を見て、稜線まで出られる日程計画を予測することも沢登りの楽しいひとときです。
真夏の変わりやすい雲行を天気図で予測しながら、現地の水量や気温などを想像します。 そしてザックを背負い歩く距離を考えると、軽量化はとても大事です。同行する仲間と相談しながら装備を割り振り、仲間の体力に合わせてパッキングをしましょう。
また、常に濡れることが想定される沢登りのパッキングは、装備ごとに細かく分けて防水袋などで処理をおこない、さらにそれらを一括りにできる防水バッグやビニールで重ねて万全の防水処理を施しておけば、不意の落水でも着替えや寝袋まで濡れることなく安心して遊ぶことができます。
事前にインターネットや書籍で遡行図が手に入るなら計画に予測が立てやすくなります。また幕営地の予測も出来ますので時間に余裕もでき、安全性も高まるでしょう。
沢登りに慣れてきたら、あえて遡行図などの記録を見ない楽しみ方も面白いものです。地形図を眺めて必要な登攀装備と食糧を計画し、実際に現地でルートを切り拓いて行くのです。
仲間同士の信頼感と技術力を一つにして、沢の難所を一つずつクリアし辿り着いたその場所には、素晴らしい夏の景色がきっと待っているはずです。
水中・陸上のどちらの行動も
安全快適にする必要があります
真夏の暑い時期でも、冷たい清流に長く浸かっていると体の芯から震える思いをすることはよくあります。
とは言え、寒さ対策としてウエットスーツのようなウエアでは、陸上での汗処理ができず気持ちいい沢登りをする前に暑さとムレでバテてしまいます。
はたまた一般的な吸汗速乾の化繊ウエアでは完全に水に浸かることを想定している製品ではありませんので、常に水を含んだ重いウエアを着続けながらの行動になりかねません。
水中を泳ぎ陸上を歩く沢登りで安全性と快適さを得るには、高い撥水性能と素早い排水により特殊な速乾性を発揮するウォーターレイヤリングがとても有効です。
水中では効果的に保温性を確保し、陸上では濡れ続けることによる無駄な体力消耗をなくすことができ、低体温症などのリスクを軽減することで安全性を高めることが可能です。
はたまた一般的な吸汗速乾の化繊ウエアでは完全に水に浸かることを想定している製品ではありませんので、常に水を含んだ重いウエアを着つづけながらの行動になりかねません。
水中を泳ぎ陸上を歩く沢登りで安全性と快適さを得るには、高い撥水性能と素早い排水により特殊な速乾性を発揮するウォーターレイヤリングがとても有効です。
水中では効果的に保温性を確保し、陸上では濡れ続けることによる無駄な体力消耗をなくすことができ、低体温症などのリスクを軽減することで安全性を高めることが可能です。
水濡れに常にさらされる沢登りでは、体温を守る為のレイヤリングに独自の発想が必要です。
finetrackのウォーターレイヤリングは、従来の概念を覆す撥水ウエアの重ね着を提案しています。
優れた水中保温性と水切れの良さ、通気性と速乾性による動き易さが水中と陸上の行き来を快適にし、沢登りの楽しさを力強くサポートします。
濡れるまでの快適さはもちろんのことですが、濡れた後に体感できる素晴らしい快適さをfinetrackは提案しています。
ドライレイヤー®
沢登りの楽しみの一つは、流れる清流に積極的に濡れながら泳ぎ遊ぶことです。
耐久撥水性に優れるドライレイヤー®シリーズの中で、もっとも水中保温性のある【ドライレイヤー®ウォーム】を素肌に直接着用します。目の細かい撥水ウエアを体にフィットさせることで、水が肌に接触する面積を減らし、陸上に上がった際の濡れ続ける不快感と冷えによる体力の消耗を大幅に軽減します。
防臭機能も備えていますので、稜線を目指す連泊の沢でも着用し続けられます。
【ドライレイヤー®】を肌に直接着用することで、優れた耐久撥水性能により水と肌の接触面積を大幅に減らし、冷たさや、濡れた時の不快感を大きく軽減。
生地自体がほとんど保水しないため、濡れた状態でも体温を維持するためのエネルギー消費量が安定する事になります。
汗や水で身体が冷える→激しく疲労する、という流れを断ち切り、体温を維持するためのカロリー消費を抑えることで体力を温存し安全性を高めます。
ベースレイヤー
水着程度の厚さで適度な水中保温性を持ちながら、ニットにおける最高水準の耐久撥水性を備えています。
完全に濡れてしまうような状況でも驚くほど水切れが早く、陸での濡れ続ける不快感と体力消耗を大幅に軽減します。
大変薄手ながら高密度の生地仕上げによりUVカット率も高く、紫外線の強い炎天下でのアクティビティでも安心して着用できます。
寒さに弱い方や日の当たらない沢の遡行では、温度調節の幅を広げるラピッドラッシュ®とフラッドラッシュ®の重ね着が効果的です。
ラピッドラッシュ®の生地は、薄手の高密度設計です。
水滴が浸入しにくく、残留せず、素早く排水されるため、保温性を保ちながら濡れ冷えからの体温回復を助けます。水中と陸上の行き来を快適にし、ウォータースポーツの安全性を高める理想的なベースレイヤーです。
ベースレイヤー
標高が高い沢や雪渓を源頭に持つ沢では通年を通して水温が低く、水中での高い保温力が必要です。
より遠く、より深く、そしてよりテクニカルな沢登りを目指すなら、水中保温性に優れた耐久撥水のフラッドラッシュ®をおすすめします。
悪天や日の当たらないゴルジュでの泳ぎなどでは、ラピッドラッシュ®とのレイヤリングを。さまざまな状況で幅広い温度調節が可能になり、より一層の快適さを手に入れることが可能です。
動きやすい立体デザインで濡れた後も動きを妨げることなく、工夫された特殊な編み構造の生地には多くのデッドエアを含むことが出来ます。
速乾性も優れている為、行動中の中間保温着や夜の保温着としても大変活躍します。
十分な生地ボリュームと撥水性能により、水中でもデッドエア層を保ち、水と接触していても体温の低下を抑え、温かさが長く持続します。 生地の外側は太い糸で編み立てて密度を高め、水圧による水分の侵入・残留を軽減。肌面に濡れを感じにくい生地構造とも相まって、優れた水中保温性を実現しました。 撥水ウエアは水の中での疲労を軽減し、長時間にわたる活動をサポートします。
ゴージュタープ
2~4人程度の使用に適した大型サイズのタープ。沢登りのビバーク装備やテント生活のリビングスペースとして等、広く活用できます。イザナス®テープを使用しているため、群を抜く強靭さと軽量性を兼ね備えています。 テンションをしっかりと掛けることができ、濡れてもたるみにくいタープです。
ゴージュバッグ 15
ゴージュバッグ 25
どんなに簡単な沢でも安全を確保するためにロープは必ず持参します。
ゴージュバッグは軽量で持ち運びやすく、緊急時やレスキュー時の対応を考え、軽量ながらも飛距離を出すことができるデザインで開発されています。
バッグの中には水に浮く6.5mmのフローティングロープを内蔵し、小さくまとまり腰にぶら下げて持ち運べます。
長いロープの面倒くささもなく、積極的に使える補助ロープとして、安全でスピーディーな沢登りをサポートします。
遡行技術が上がるにつれ沢登りのフィールドはどんどん広がります。滝や岩の登攀や懸垂下降も多くなり、より丈夫なロープをパーティで持参するようになるでしょう。 そんな時でもクイックに操作できるゴージュバッグは、軽量な補助ロープとして大変活躍します。
沢の楽しみはまだまだ続きます。
幕営、そして源流探索…夜は星空の下でのたき火
もっと沢の旅をのぞいてみる
数日の遡行を必要とする沢登りではビバークが必要です。
ビバークというと緊急時の幕営と思われるかもしれませんが、これがあるから沢登りはやめられないと語る沢好きも多いのではないでしょうか?一本の沢を歩き、時には泳ぎ、そして滝やゴルジュを超えて目的の幕営地まで辿り着くのです。
まるで冒険でしょ?
ここまで来れば、やっと重たいザックが下せます。
登山での幕営とは違い、テントサイトに指定されているような場所はありません。心地よい肩の疲れを感じながら、本当に幕営地に相応しいか、もう一度確かめてみましょう。
寝ている時に大雨が降って流されてしまわないか。上から落石は落ちて来ないか。スズメバチや地蜂の巣はないか。
植物が一方向に倒れていたり、砂利や砂が被っている場所は、増水した沢水が必ず押し寄せる場所です。また、周りに尖った岩がごろごろ落ちているような場所は、上から頻繁に落石がある証拠です。安全な幕営地とは言えませんので、他を探しましょう。
周りの安全が確認でき、さらに湧き水や小沢が近くにあれば旨い水が確保できます。そこは最高の幕営地候補になるでしょう。
幕営地としての安全が確かめられれば、仕事を分担して快適な場所を作ります。
草を刈り平らな場所を少し広げ、広い寝場所を確保したり、焚き火の用意をしたり、遡行に使った道具の点検も忘れてはいけません。
幕営地でやることも意外と多いのです。翌日までの休息を考えると、日が落ちる前までにはすべての用意がある程度整っている状態にしておきたいものです。
夜は満点の星空の下で、焚き火を囲み、一日の疲れと体の冷えを癒しながら、力を合わせて遡行して来た仲間との話が尽きません。忘れられない夏の思い出になることでしょう。
沢を中心に広がる息吹を感じる
安全な場所に快適な幕営地の設営が整ったら、必要な荷物だけを持ち源流探検に出かけてみましょう。
日没までの余った時間は、自分の足で到達した深山幽谷の雰囲気を思いっきり満喫できる時間です。
気持ちよさそうな滝つぼを探してダイブするもよし、森の風景や動植物の写真を撮り歩くのも楽しいです。
運が良ければ、キノコや山菜、源流に住む渓魚など思わぬ収穫に出会えるかもしれません。
ついつい楽しさのあまりに帰りの時間ぎりぎりまで遠出してしまうと、帰りはヘッドライトだけで帰って来なければなりませんので、仲間を心配させないためにも日没の時間には気を付けましょう。
沢を旅していると、森の息吹は水の息吹でもあるように感じられる時がよくあります。
森の奥深くのそのさらに奥から、少しだけ溢れて流れる清流がとても大切に思えてくるからです。
だからこそ、思いっきり体を伸ばして山と森を満喫した後に必ず思い出したい事は、「来た時よりも美しく」です。
自然を遊び楽しむことを続けるためには、自然を守るとい意識も必要です。
もちろんゴミを捨てるなんて論外!拾って帰るくらいの気持ち良さが大事です。
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