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たった1枚加えるだけで温かくなる。雪山登山の防寒対策のウエア選び

雪山登山を楽しむために欠かせない防寒対策。高い保温力のウエアを着たり、保温ボトルに温かい飲み物を入れて持っていったり、カイロをポケットに入れたり、いろいろな防寒対策がありますが、今回はたった1枚のウエアをレイヤリングに加えるだけで温かくなる雪山の防寒対策をご紹介します。

目次

雪山はとてもきれい、でも寒い、、、

登山道も植物も岩も、すべて雪に覆われて白銀の世界となった山は、ハッとするほど美しく、静寂で荘厳なフィールドが広がっています。しかし、その美しさの反面、凍えるような寒さと雪に閉ざされ、夏山よりも登山者を寄せ付けない過酷さを増します。

過酷な雪山を登るためには、ピッケルワークやアイゼン歩行、目印が少ないなかでの地図読みなど、夏山よりも高い登山技術が必要になります。

同じように防寒対策にも夏山とは異なる技術が必須です。しんしんと降り積もる雪、肌を刺すような風、体の芯を震わせるほどの冷気。寒さ対策が不十分では、凍えた体で雪山を楽しめないだけではなく、低体温症などのリスクも高まってしまいます。

ウエアをたくさん着込む防寒は間違い!?

雪山のきびしい寒さを想定して、厚手のベースレイヤー、モコモコのフリース、タフなアウターシェル、バフバフのダウンジャケットなど、保温力の高いウエアをたくさん着込んで万全に対策。

でも、いざ雪山に登ると、寒い……たくさん着込んだはずなのに、なぜでしょうか。

雪山の防寒対策のポイントは、体をドライに保つこと!

たくさん着込んでいるのに寒い要因のひとつは、汗などによる「濡れ」のせいかもしれません。汗冷えともいわれていて、この「濡れ」を体から離すことが重要です。

「雨に濡れたままでいると、風邪を引く」とよく言われるように、「濡れ」は体調に悪影響を及ぼします。水の熱伝導率は空気の約25倍もあり、ウエアが濡れると急速に体温が奪われていきます。街中ではすぐに温かい場所へ逃げることができますが、山ではそうはいきません。

そのため、登山では「汗をかかないように登ること」がセオリーとされていて、行動のペースでも多少コントロールできます。しかし、冬装備で満載のバックパックを背負って、アイゼンを装着した重たい冬靴での雪上行動は、運動量が多くて汗をとてもかきやすい状況です。

汗をかきやすい雪山では、ウエアを重ね着する「レイヤリング」が、安全や快適さを左右します。

「レイヤリング」は運動による熱を排出して汗の発生を抑え、かいた汗をスムーズに処理するための登山技術です。ただ単純にウエアをたくさん着込み過ぎると必要以上に保温性が高まり、かえって汗をかいてしまうので、注意しましょう。

POINT

【雪山の防寒対策、2つのポイント】

  • 「濡れ」を離して、体をドライに保つこと
  • 汗をかきにくく、スムーズに汗処理できる「レイヤリング」をすること

正しい雪山の防寒対策ができれば、行動中でも休憩中でも温かく、白銀の世界を満足のいくまで楽しめます。

ここからは2つのポイントを詳しくみていきましょう。

雪山を楽しむためのウエア選び

「濡れ」と「レイヤリング」2つの防寒対策ポイントをおさえるためには、ウエアの選び方が大切です。

登山の基本レイヤリングは、ベースレイヤー、ミッドレイヤー、アウターシェルの3枚のウエアを重ね着すること。

POINT

【登山の基本3レイヤリングと各ウエアの役割】

  • ベースレイヤー:吸汗速乾、保温
  • ミッドレイヤー:保温
  • アウターシェル:防水、防風

雪山での汗冷えを軽減する為には「ベースレイヤー」と「ミッドレイヤー」に注目してレイヤリングを見直してみましょう。

「濡れ」対策に、ドライ感を保つアンダーウエアをレイヤリングに加える

雪山でかき続ける汗には、ベースレイヤーの吸汗速乾性だけでは対応しきれません。1枚のウエアが吸汗できる量には限界があり、たとえ速乾性の高いものでも瞬時に乾くものではないためです。調湿性があって快適なウールは、そもそも吸汗性に乏しく、乾きが遅いという汗処理が苦手な素材です。

そこで、ベースレイヤーの下にもう1枚ドライレイヤー®を加えることで、肌のドライ感をキープできます。

POINT

【濡れ対策をしたレイヤリング】

  • ドライレイヤー®:ドライ感
  • ベースレイヤー:吸汗速乾、保温
  • ミッドレイヤー:保温
  • アウターシェル:防水、透湿、防風

ドライレイヤー®は、水を弾く撥水性を備えていて、体から汗を離し、上にレイヤリングしているベースレイヤーに吸汗させます。肌に触れているドライレイヤー®自体はドライ感をキープ。たった1枚のウエアをレイヤリングに加えるだけで、「濡れ」による冷えを軽減できます。

そして、このドライレイヤー®は向こうが透けて見えるほど薄く、手のひらサイズにまとめられるほどコンパクトで軽量なウエア。やわらかい生地で着心地もよく、体の一番近くでできる雪山のたしかな防寒対策です。

吸汗速乾性と通気性を備えたミッドレイヤーを「レイヤリング」する

ドライ感をさらに高めるためには、ミッドレイヤーも見直しましょう。吸汗速乾性の高いベースレイヤーを選べば汗対策は大丈夫と思われがちですが、吸汗速乾性が必要なのはベースレイヤーだけではないのです。

防寒対策にと、保温力だけでついつい選びがちなのがミッドレイヤー。しかし、保温力が高いだけのミッドレイヤーは、雪山の運動量では暑くて余計に汗をかき、体やウエアを濡らしてしまいます。雪山登山の「レイヤリング」のカギを握っているのは、ミッドレイヤーといっても言い過ぎではありません。

ウエア内をよりドライな環境にキープするためには、吸汗速乾性と通気性も備わっているミッドレイヤーを選びましょう。

ベースレイヤーとミッドレイヤーの吸汗速乾性を掛け合わせることで、汗処理がよりスムーズになって、ベースレイヤーが速く乾きます。通気性があれば、濡れの原因ともなる行動中の蒸れ(汗の蒸気)をウエア外に排出できます。

POINT

【ミッドレイヤーの機能も見直したレイヤリング】

  • ドライレイヤー®:ドライ感
  • ベースレイヤー:吸汗速乾、保温
  • ミッドレイヤー:保温、吸汗速乾、通気
  • アウターシェル:防水、透湿、防風

保温力も大切ですが、吸汗速乾性と通気性も備えたミッドレイヤーを選んで「レイヤリング」することで、よりドライな雪山の防寒対策ができます。

よりチャレンジングな雪山の場合

高機能ウエアのレイヤリング枚数を増やすことで、環境対応力の幅が広がります。アルプスの厳冬期や、岩と雪のミックスルートなど、よりチャレンジングな雪山登山では、ミッドレイヤーとアウターシェルの間に、ミッドシェル®を追加しましょう。

POINT

【チャレンジングな雪山登山の最強レイヤリング】

  • ドライレイヤー®:ドライ感
  • ベースレイヤー:吸汗速乾、保温
  • ミッドレイヤー:保温、吸汗速乾、通気
  • ミッドシェル®:耐水、透湿、耐風
  • アウターシェル:防水、透湿、防風

ミッドシェル®とアウターシェルの間に、断熱性の高い空気の層ができ、保温力をより高められます。さらに、耐水性のあるミッドシェル®と防水性のあるアウターシェルの2枚で、風雪による濡れや冷えをしっかりガードして、シビアな環境でもウエア内をドライに保てる最強のレイヤリングです。

ドライな防寒対策で、いざ銀嶺へ

雪山登山を安全に登れるかは、防寒対策ひとつで変わります。

防寒対策のポイントはウエアや体のドライ感をキープすること。ドライレイヤー®をレイヤリングに加えたり、ミッドレイヤーの機能を見直したりして、雪山のフィールドを楽しみましょう!

僅か46gで濡れを遠ざける
ドライレイヤー®ベーシック

僅か46gのドライレイヤー®は特許技術の撥水加工により汗や水を寄せ付けず、濡れ戻りを大幅に軽減してくれます。レイヤリングに1枚加えるだけで肌をドライにキープして体温を守ります。

濡れに強いミッドレイヤー
ポリゴンUL

finetrack独自開発のシート状立体保温素材「ファインポリゴン®」を採用した行動保温着です。水分を保水しづらく、乾きの早いファインポリゴン®はいち早くドライな状態に復帰します。

最高レベルの速乾性をもつミッドレイヤー
ドラウト®ソル

冬山に十分な保温性を備えながら、春夏ベースレイヤーにも匹敵するほどの速乾性も備えた行動保温着です。暑くて発汗する状況でもドライな状態をキープして快適な行動をサポートします。

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